備忘録

遺書代わり

アンビバレンツ

始められるわけでもなく、終われるわけでもない。

何をしてるんだ。

東京がくれた奇跡を手離せないままでいる。

 

秋の夜長にガードレールの上に座って缶ビールを飲む。初秋のひんやりした風が頬を撫ぜる。

この現実世界と切り離された感覚が好きだ。

 

望まなければ苦しむこともないのかもしれない。

何も望まないというのは難しいけれど。

漠然といいなぁと思うことはあっても、誰かを羨むようなことは減った気がする。

自分に満足してるとか、自己肯定感があるからとかではなく、諦観から来ているのとだと思うけど。

 

それでも自分の下卑た部分が少しでも治ったのならそれは喜ばしいことだ。

 

 

 

高校時代の国語教師が、「人間はアンビバレンツな感情を常に持っている」と雑談していたことを思い出した。

これはずっと真理だと思っている。

遊びに行きたいと思っていると同時に家を出るのが面倒だと思っている。

朝から活動して時間を無駄にしたくないと思ってると同時にだらだら昼まで寝ていたいと思っている。

誰とも違う自分でいたいと思う同時に誰かと同じ自分でいたいと思っている。

誰にも理解されなくていいと思うと同時にみんなに認められたいと思う。

離れたいと思っていると同時に一緒にいたいと思っている。

好きだと思っていると同時に憎く思っている。

 

ずーっとずーっとこの両極端の気持ちに折り合いをつけながら生きていく。

ぐるぐる、ぐるぐる回りながら。

大事なのはもう一つの欲求を認めつつしっかりと決めること。

そんなことはわかってるいんだけどね。

 

 

とてつもない人生の中、ぼんやりと未来が明るいといえる人はやっぱかっこいい。

人の生き方に良いも悪いもきっとないんだけど。

 

優しい人、眩しい人、素敵な人、輝いている人、悩む人、憂う人、苦しむ人、胸を張れ。自分でしか自分は救えない、ということはよくわかったんだ。

 

胸を張れ。